男性のためのブライダルチェック

2020年6月14日

 皆さんは「ブライダルチェック」なるものをご存知だろうか?

一言で言うと、結婚前にお互いの生殖能力に異常がないかを検査することらしい。

僕はそんな検査があることを知らなかったし、当然結婚前に受診したこともありません。

しかし、6組に1組が不妊治療が必要とされている現実を考えると、結婚前にお互い最低限の検査を受けるとういうことは、必要なことかもしれないですね。

結婚して子どもができる事は、何か自然で当たり前の事のように思われがちです。

しかし、そんな当たり前の事だと思われている事だからこそ、いざ出来ないという事態になった時の心理的なプレッシャーは相当なものになるのでしょう。

結婚前に、「本当に子どもができるのか」と不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか?


そんな方々の不安を少しでも解消し、不妊治療という精神的にも肉体的にも、そして金銭的にも大きな負担のかかるリスクを小さくするために、ブライダルチェクは存在しています。

男性のためのブライダルチェック

 具体的に何を調べるのかというと、各種の感染症の検査(風疹・エイズ・梅毒・クラミジラ・肝炎ウイルス等)と精液検査が行われるようです。

感染症の検査はほぼ血液検査で済むはずですが、問題は精液検査です。

精液を自分で採取して検査に出さなければなりません。

体験者の方の話によると、モニターとDVDデッキが備えられた狭い個室があり、その中でアダルトビデオなりグラビア雑誌なりを見ながら、ひとりHをして精液を採取して提出するらしい。

「看護師さんやドクターら第三者の要求に応える形で、しかも行為が終わるのを待たれ、成果物を提出するなどというほとんどの人が生まれて初めての状況で、そんなことができるのか?」と思うが、出来るものなんですね。

まー終わった後の虚無感はもの凄いものがありそうですが・・・

あなたは自分の精子の状態を知っていますか?

採取した精子は検査で運動率なるものを調べるらしい。

要はいかに元気に動き回っているかを顕微鏡で見るんでしょうね。

運動率が40%以下なら問題があるみたいです。

もし自分の精子が半分にも満たず一桁みたいな結果ならこれはもう大ショックですよね。

結婚後に何年も子どもが出来ず悩んだ末の検査でこのような事態になり、妻から「よくもまーこんな精子で今まで、、、」と嘆かれる事もあるということですから、これはもう生き地獄です。

「精子ゼロ」宣言の恐怖(「ダイヤモンド☆ユカイ氏の場合)

そんな地獄の体験をカミングアウトしている有名人がいます。

往年のロックシンガー「日本版ミックジャガー」ことダイヤモンドユカイ氏です。

ユカイ氏の場合は、奥さんの検査の付き添いで婦人科クリニックを訪れ「奥さんは異常無し」の結果を受けた後、ドクターから「ご主人も検査を受けてみませんか?」と成り行きで検査を受けることになったそうです。

「奥さんが大丈夫ならば、原因はご主人か?」という流れです。

その時のユカイ氏の心境を考えると、ほんと背筋が凍り付きますよね。

ご本人も「自分が30代前半くらいだったら”冗談じゃない”と怒って帰ったかもしれない」と仰っています。

検査を受けた結果、なんと医者から「精子ゼロです」と告知され「頭が真っ白になり」「翌日に離婚を申し出た」そうです。

その後、ユカイ氏の場合は精管に問題のある「閉鎖性無精子症」であることが判明。

すぐに外科手術を施され、のちに無事に3人のお子さんを授かることになります。

不妊治療失敗のリスクは想像以上に高い

ユカイ氏の場合は、不妊治療の成功例なので公に公開されていますが、もし治療に失敗されていたら、この話は「よくあるロックスターの離婚話」で終わっていたんだと思います。

今のところ不妊治療の成功率は、症状によって異なりますが1割から2割程度なので、失敗に終わった大多数の方々は、精神的にも肉体的にも、そして金銭的にも大きなダメージ(三重苦)を負うことになります。

正直、子どもが授かればこの三重苦も乗り越えて行けると思いますが、子どもができない上でのこの三重苦を乗り越えることは厳しいものがあると思います。自分には到底自信がありません。

特に、自分に原因があつた時にはユカイ氏同様「離婚」を切り出すしか無いと思います。

不妊原因の50%は男性という不都合な事実

不妊の原因の約半数は男性側によるものと言われています。

冒頭にも書きましたが、夫婦の6組に1組の割合で不妊治療が必要とされている現状を踏まえその1/2は男性が原因ということは、12組のうち1組は男性の精子に問題があるということになります。

割合で表すと8.3%です。この数字をどう捉えるかはその人次第だと思いますが、もし結婚後に検査して判明したとしたら、「なぜ結婚前に検査を受けなかったのか」と悔やむでしょうね。

多分、一生涯悔やむと思います。

男性の場合は、検査は痛くも痒くもありません(少し恥ずかしい思いをするだけ)費用も1〜2万円で済む事を考えると、ブライダルチェックは必須と言えるのではないでしょうか?

もしくは、計画的な「デキ婚」を狙いに行くかですね。このことに関しては「結婚相手 どうやって選ぶ?」を読んでください。

【まとめ】ブライダルチェックを受けない理由はない

自分は、結婚して2年目に初めて子どもができたのですが、残念なことに流産でした。

しかし幸いにも、その2年後に長女、そしてその又2年後に長男を授かりました。

今から考えると初めての子の流産も、もしかしたらブライダルチェックをしておけば防げたかもしれないなどと考えることもあります。

もし自分がこれから結婚するという状況であれば、ブライダルチェックを受けるとおもいます。

いや、むしろ検査も受けずに(無謀にも)よく結婚したなと感じてしまいます。

なぜなら、独身時代には実感できていなかった「不妊治療の辛さ」と「子どもを持つことの素晴らしさ」を知ってしまったからです。

今から考えると男性が「ブライダルチェックを受けない理由」は見当たりません。